八杯汁がレトルトに・簡単で健康にいい郷土料理・延岡市の甲斐忠男さん

【ＪＡ延岡】

　延岡市の郷土料理「のべおか八杯（はちはい）汁」がレトルト食品になった。八杯汁の普及を加速させようと同市出北で飲食店を経営する「のべおか八杯汁の会」（高橋忠彦会長、11人）の甲斐忠男事務局長（68）が考案しました。ネーミングは「延岡内藤藩御家中料理　八杯汁」。市内の道の駅などで2月中の発売開始を目指します。
　八杯汁は旧延岡藩主・内藤家が福島県いわき市から持ち込んだとされる歴史ある料理。同会はこの伝統料理を残すため2017年に有志が集まって結成しました。甲斐さんは定期的に市内で作り方教室を開くなど中心となって普及活動を続けています。
　レトルト食品の開発は、甲斐さんが3年前から構想を練り、行政やレトルト食品製造会社などと相談しながら進めてきました。その熱意が実り、県の助成「2018年度フードビジネスブラッシュアップ支援体制構築事業」を得て今年1月に完成しました。
　パックのまま鍋で温めるだけで、耐熱容器に移すと電子レンジも可。シイタケと豆腐が入っており、そのままでも十分だが、季節に合わせてタケノコ、自然薯、カボチャ、玉ネギなど旬の食材を加えると一段と深みのある旨みが広がります。落ち着いた黒のパッケージで1パック（150グラム）税別380円。甲斐さんは「ぜひご賞味ください。健康にいい延岡の郷土料理が全国の家庭に広がるのが私の夢です」と八杯汁の普及と認知度アップに情熱を傾けます。