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脱サラして農業に挑戦 サツマイモを通年出荷 次代に引き継ぐ産業に 夢に向かって一直線 延岡市の梅田さん

【JA延岡】

 延岡市北浦町三川内歌糸の(株)喜郷ファームの代表取締役、梅田学宏(みちひろ)さん(37)は、念願のサツマイモの通年出荷を確立。妻の喜香(はるか)さん(36)と連日、出荷作業に追われています。「地元に新しい産業を興したい」と一念発起し、脱サラして挑戦した農業の世界。今年4年目になりますが「まだまだ試行錯誤の日々。これからが勝負」と気を引き締めます。
 高齢化、過疎化などで冷え込む故郷の将来を憂えた梅田さんは2015年、次代に引き継ぐ新しい産業を興そうと団体職員から農業への転身を決意。実家が農業なので下地はありました。サツマイモを選んだのは「好きだから」と明快。
 ただ実行するまでに2年間を費やしました。妻、両親、親戚一同から猛反対されたからです。「安定した生活から先の見えない生活、しかも幼い子どもを抱えて…と当然の反対理由に即座には行動できなかった」と当時を振り返る梅田さん。結局、梅田さんの強い決意の前に周囲も折れました。
 この2年間、農地の確保、整地など密かに準備を進めていたのでスタートしたら早かったです。梅田農園を開設し「紅はるか」と「シルクスイート」の無農薬栽培に没頭。一方でJA延岡の産地直売所、道の駅など個人販売、さらには自然食品系列の企業にも納入するなど販路拡大に奔走。評判となり延岡市の「ふるさと納税」の返礼品に採用されるまでになりました。
 通年出荷を実現させるため選果場建設、温度13度・湿度90%を保つ貯蔵庫を導入。昨年には法人化し「喜郷ファーム」として再出発。繁忙期にはパート従業員3、4人を動員するなど雇用創出にも貢献します。
 「多くの方に支えていただき今日まで来た。感謝の言葉しかない。いまだに不安を抱えているようだが、私の夢の実現に献身的に尽くしてくれる妻にも感謝したい」と梅田さん。そんな周囲の支援に早く産業として成り立つよう今年は栽培面積を2倍に増やし4ヘクタールにする。併せてブランド化実現も目指す。夢に向かって一直線の梅田さんです。


選別したサツマイモの袋詰めをする梅田さん夫妻

 

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