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- メンマで放置竹林解消/JA延岡と業務提携/雇用創出、地場産業にも貢献/延岡市の江原さん

今年5月、JA延岡たけのこ部会と業務提携を結んだ延岡市上三輪町の江原太郎さん(30)は、本格的に地元産100%メンマ「延岡メンマ」の生産、販売に乗り出しました。放棄または廃棄される育ち過ぎたタケノコを同部会から引き取り商品化することで竹林の整備と生産者の所得アップを図り、放置竹林解消を目指します。
江原さんは「この動きが全国に広がり、放置竹林が無くなることが最終目標」と竹害撲滅に意欲を燃やします。祖父母の影響で「いつかは地元で農業に携わる仕事に就きたい」は東京農業大学に進学。農業のベンチャー企業で商品開発や販路開拓などの知識を身に付け、3年前に帰郷しました。
そこで目にしたのが故郷の放置竹林。成長の早い竹は森林に入る日光を遮り、樹木の生長を妨げ周囲を竹林化させてしまうことから、森を守るため、メンマの生産を思い立ちました。
タケノコの安定確保のため同部会と情報交換など行いながら調理法や味などを模索。製造を福岡県の企業に委託し「延岡メンマ」が誕生。ピリ辛でやさしい歯ごたえが好評を得ています。昨年5月には「LOCAL BAMBOO株式会社」を立ち上げ本格始動しました。
同部会の小野昭治部会長は「規格外のタケノコが収益になり、さらに竹林も守られる。感謝しかない」と江原さんを称賛。JAも「タケノコ産地を守っていくため全面協力していく」と支援します。
タケノコだけでなく原材料は延岡のブランド「七萬石とうがらし」、同市土々呂町の渡辺味噌醤油醸造の「赤麦みそ」などすべて地元産。地場産業の発展にも貢献します。
江原さんは「さまざまな味、食べ方を追求し、延岡メンマが食卓に並ぶようなメニューを提案していきたい。自社工場を構え雇用創出にもつなげていきたい」。続けて「自分の姿を見て『地元農業振興のために頑張りたい』という若い人が出てくることを願っている」と放置竹林解消を通して地域活性化にも並々ならぬ決意を見せます。
延岡メンマはインターネットで販売(100グラム税込み1500円)。問い合わせは同社080(3556)9517へ。
