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- 目指すは日本一/延岡市の織田さん 全共鹿児島大会
第12回全国和牛能力共進会鹿児島大会ヘ向け、延岡市石田町の織田直行さん(39)は代表牛「みほのふじ」(父・耕富士、母の父・美穂国)と二人三脚で最終調整に入った。頭の中にあるのは日本一の称号だけ。「東臼杵郡市畜連、JA延岡、NОSAI、県・市などお世話になった皆さんのために」と闘志を燃やします。
全共は5年に1度、各県持ち回りで開かれる国内最大の畜産イベント。鹿児島大会は10月6~10日、41道府県から459頭が出場し、霧島市などで開かれます。
織田さんは知人の手伝いをしているうちに牛が好きになり、一念発起して新規就農し畜産の道へ。準備を進めているうちに口蹄(こうてい)疫が発生。出鼻をくじかれたが、畜産への情熱は尽きることなく2010年8月27日の終息宣言を待って畜舎を建設。織田さんは「厳しいスタートとなったが、大勢の人たちの支えで耐えることができた」と当時を振り返る。現在、母牛43頭と子牛30頭を飼育。若手のリーダーのひとりとして信望も厚い。
全共への出場が決まって環境が一変。毎朝6時から引き運動、立ち姿を整えるための調教をし、水洗い。続けて削蹄枠でつなぎ運動を兼ねて1時間ほど乾かす。夕方5時半からはシャンプーしてお湯で拭き上げブラッシング、そして調教。「みほのふじ」に付きっきりだ。
「みほのふじ」について織田さんは「大人しくて食欲旺盛。輪郭の鮮明さ、品格とも申し分ない。なにより美人です」とした上で「こんなに素晴らしい牛に出合ったのは初めて。めぐり合えて良かった」と感謝する。
第3区(若雌の2)に出場する「みほのふじ」は10月7日の個体審査を経て9日の審査・等級決定に臨む。東臼杵地域から選出されるのは北川和牛改良組合以来35年ぶり。地域の夢を背にして「みほのふじ」は頂点を目指します。