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- スマート農業へ本腰/農事組合法人うつぎファーム/延岡市などと連携/9月から実証事業/ロボット、AI活用も
農作業の省力化を図るため延岡市北方町の農事組合法人うつぎファームは延岡市、民間会社と連携してICT(情報通信技術)を活用したスマート農業のシステム開発に乗り出しました。実証事業は9月上旬からスタートします。
実証場所は同ファームが市から借りてベビーリーフを栽培している同町の早菜花センター(ビニールハウス6連棟15アール)。
システム開発を行うのは自動制御装置の設計、制作などを手掛ける同市出北の山内システム。ハウス内に設置した環境センサーが感知した温度・湿度、日射量、土壌水分、CO2などのデータをもとに散水やハウスの側面・天井の開閉、送風ファンの起動を自動化する仕組みです。
今年度はハウスに隣接する管理棟にある現場制御盤から操作を行います。収集したデータの解析状況によりますが、来年度以降はパソコンやスマートフォンからの遠隔操作による効率的な農作業が可能になるそうです。将来的にはロボットによる農薬散布、収穫やAI(人口知能)の活用なども計画しています。
同ハウスの早樋喜寿代表理事は「作業の効率化もさることながら若者が農業に興味を抱き、魅力を感じてくれること。これもスマート農業を目指す大きな目的。われわれが楽しい農業を実践することにより、多くの若者が共感し就農することを願っている」とスマート農業に賭けます。
さらに雇用創出のため5年を目途に20アール規模の露地栽培、水田の集積化、受託作業の拡大などを計画。地域農業の振興に強い意欲を見せる早樋代表理事です。
同ファームは今年5月30日、JA延岡管内3番目の法人組織として発足。管轄区域は同町の打扇、笠下、曽木、川水流地区など。組合員18人。農業従事者24人。