
JA延岡管内では、普通期水稲の稲刈りが最盛期を迎えています。今年は水稲の害虫「トビイロウンカ」が大量発生していることから早めに刈り取りする農家が目立ちます。延岡市吉野町の甲斐壽德さん(69)もその1人。例年より1週間ほど早い9月26日から稲刈りを始めました。小峰町や天下町などに散在する自身の3.7ヘクタールと受託3ヘクタール、さらにWCS(飼料用稲)2.5ヘクタールの田んぼを妻の富士子さん(66)と駆けめぐります。
乳牛20頭の世話もしているだけに連日多忙な毎日。そんな甲斐さんの頼もしい助っ人が長男の寿美博さん(44)、次男の輝人さん(41)、3男の仁志さん(39)の3兄弟。繁忙期になると休みの日は必ず、誰かが駆け付けます。今季も親子で連携して黄金色に色づいた稲穂を刈り取っていきます。「一部ウンカの被害があったが平年並みの質・量でほっとしている」と甲斐さん。WCSを含めると10月下旬まで続きます。
甲斐さんは就農40年。延岡市農業委員会会長、JA延岡営農集団連絡協議会会長など歴任。地域農業のリーダーの1人として活躍する。「担い手不足は予想以上に深刻だ。地域農業を守るためには集落営農組織や法人化の推進を図っていかなくては」と話す甲斐さんです。
