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幻の果実ポポー 雨のなか収穫始まる 延岡市の甲斐さん夫妻

【JA延岡】

 延岡市北方町上崎の果樹農家、甲斐佐一郎さん(82)、満理江さん(79)夫妻の園地で8月17日からポポーの収獲が始まりました。9月上旬まで続きます。7月中旬の台風7号の影響で多くの実が落下し、収量は望めないが品質は上々。雨の中「なぜか初収穫は毎年8月7日。不思議です」と笑いながら収穫に励む夫妻です。
 ポポーは15~20センチほどのだ円形で淡いグリーン色の果物。果肉は薄いオレンジ色。中には柿の種よりひと回り大きい1.5センチほどの種が入っています。戦後、広く普及しましたが、その後廃れたことから今日では「幻の果実」と呼ばれ、重宝されています。
 夫妻は「珍しい果物」との理由で15年前にレベッカゴールド、サンフラワー、ウェルズなど12品種40本を定植。うち30本が順調に生育しました。収穫できるまでに10年かかりました。
 収穫したポポーは5年前からJA延岡の産地直売所「ふるさと市場」に出荷。当初は認知度が低かったこともあり、話題になりませんでした。夫妻は「マンゴーとバナナを足したような濃厚な甘みに加え栄養価も高いことから次第に人気が高まってきた」と笑顔を見せます。希望する人が多いことから同直売所で20~30センチの苗木も販売しています。
 「冷凍保存した果肉で作ったゼリーやジャムがおいしかった。他の活用法も考えている最中」と加工にも興味を示す意気盛んな夫妻です。


雨の中ポポーを収穫する甲斐さん夫妻

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