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- 内閣総理大臣賞を受賞 恒富中3年の永谷和希さん 全日本中学生水の作文コンクール 宮崎牛の日本一守る 頼もしい中学生 延岡市
「私は将来、和牛繁殖農家になろうと思っている」の一文で始まる延岡市恒富中学校3年の永谷和希さん(15)の作文「私の夢と大切な水」が令和3年度全日本中学生水の作文コンクール(国の水循環政策本部、国土交通省など主催)で見事、最優秀賞の「内閣総理大臣賞」に輝きました。朗報を受けて東臼杵郡市畜連の楠田富雄会長(JA延岡組合長)、白坂秀喜参事らが同市三須町の自宅を表敬するなど地域挙げて永谷さんの快挙を称えています。
同コンクールは水資源に対する理解と関心を高めるため「水の日」(8月1日)と「水の週間(同1~7日)の行事の一環として1979年から毎年実施。今年は全国から1万3025編が寄せられました。
「自分の夢を作文にしてみよう」。これが作文を書いたきっかけです。永谷さんの自宅は和牛繁殖農家。地下水を利用して生活しており、家族も牛も健康。そこで「水」をテーマにした同コンクールに応募しました。作文は安全な水の大切さを説き、自らも安全な水で健康な牛を育てたいという夢をつづりました。
総理大臣賞に永谷さんは「感激で胸がいっぱい。家族をはじめ私を支えてくれた周囲の皆さんに感謝しています。この作文をたくさんの人に読んでもらい水の大切さだけでなく宮崎の畜産について知って頂けたらうれしい」と感謝と畜産への思いを明かしました。
産まれた時から牛はいつも近くにいた。幼いころから祖父の健次さん(71)の手ほどきで牛の世話に熱中。2歳になると自分より大きいスコップを手に堆肥出しをしていました。
小学4年生の時、せり市で健次さんの出品した子牛に100万円以上の高値がつきました。「この時、牛飼いになることを決めた」と永谷さん。そんな永谷さんを両親の隆一さん(46)、美沙子さん(42)と祖母の千穂子さん(68)は温かく見守ります。
来年は高校受験。志望校は高鍋町の県立高鍋農業高校、そして県立農業大学へ進学という目標を掲げます。「在学中に家畜人工授精師、認定牛削蹄師など畜産に関するあらゆる資格を取得したい。帰郷後は祖父を超える繁殖農家になり、繁殖・肥育一貫経営に挑戦したい。究極の目標は和牛オリンピック(全国和牛能力共進会)で優勝し、宮崎牛の日本一を守り続けること」と言い切る永谷さん。何とも頼もしい中学生。宮崎牛の未来は明るいです。